経糸の教訓とスローガン

経糸の教訓とスローガン

織った色が100色に達したので、色見本は完成となりました。本当に、やっと、という感じです。

10月14日の記事で少し触れた大きなトラブルというのは結局起きずに終わりました。良かったのですが、原因がはっきり分からないままです。
織っている最中、全体の半分くらいから、一部の経糸がどんどん緩んでいくという事態になっていて、上記のトラブルもそれによって起こるかと予想していました。

今回、色見本を作る際のテーマとして「始めから 全部自分で やってみる」というのがありまして、この「全部」をすごくざっくりと分けると、①経糸を準備して②緯糸を織り込んでいく、ということになるのですが、この経糸の方に関わるトラブルが多かったわけです。作業している時間は緯糸を織り込んでいる方が長いわけですが、今回は経糸の作業の重要性を痛感しました。特に、帯のような長さの長い製品になると、ベテランの職人さんものでも経糸に不備があると、挽回できない不具合として現れてきます。
緯糸を織っている姿は写真でも動画でも見映えが良くて、色々な媒体に使われます。それに比べて経糸に関わる作業は、見た目はあまり派手じゃないし、複雑な作業が多いので着目されにくいのかもしれませんが、織物の根幹を成すので、もっと取り上げられていいのではないかと思います。

とまあ、今回はいろんなトラブルがあったわけですが、何かトラブルが起きた時は、何をおいてもまず平常心を保つことが大事かと思います。僕はこのような場合「人を憎んで糸を憎まず」という標語を心に留めているのですが、これは、心が乱れて乱雑な扱いや適当な処理をすると必ず自分に返ってくるからです。標語の「人」とは大体が自分自身となります。