耐震と割杢

耐震と割杢

畳をめくり、さらに床板をめくっていて床組みが見えています。町家の和室です。本当に何年ぶりにこの部分は陽の目を見たのだろうかという感じですが、これは住宅の耐震診断をやっていただいている様子です。診断なので、何か工事をして直したわけではなく、現状がどうなっているかの確認までですが、専門家の方々に色々と見ていただきました。京都市の取り組みで、木造住宅や京町家の耐震診断を無料で(今年度は?)行っているようです。(参考:【29年度】木造住宅耐震診断士派遣事業)診断の結果が出るのは約2か月後とのことですが、色々チェックされた診断士の方曰く「あまり良くないね」とのことでした。まあ、建てられてからおそらく一度も補強などもなく時が流れるままだったでしょうから当然かと。これから、現在の構造の良さ・価値を残しつつどのように改修していけるのかということに頭を悩ませることになるでしょう。

現在制作中なのは、青色の生地です。思っていた以上に青色になったなあという感じです。そして、今回は緯糸(横糸)を全て「割杢(わりもく)」という手法で作った糸を使って、織っています。割杢とは、中間色を作るときに用いる手法で、例えば、赤色と白色の糸を使ってピンク色になる糸を作ったりします。緯糸は細い糸が2本撚り合わさって太い糸になっていますが、これを3枚目の写真の様に2つに分け、別々の色の細い糸同士を再び撚り合わせて2色が混ざり合った1本の糸にするのです。色をぼかして織りたいときなどによく用いられる手法です。通常は図案の中の一部分に使われますが、今回のように、生地の全体を割杢の糸で織ろうなるとかなりの量が必要で、非常に手間がかかってしまっています。