動かさなきゃ始まらない

動かさなきゃ始まらない

僕は、なかなか物を捨てられない性分で、色々な物が段々と溜まっていってしまうのですが、これは、もしかすると代々受け継がれている部分かもしれません。

町家には、写真のような木材や道具、その他様々なものが所狭しと置かれています。木材は、綴を織る織機のパーツ(分解・組立できるのです)、他の色々な道具も織る作業のためのものです。
これらの多くは、以前にお願いしていた職人さんが引退される等で、使い手のなくなった道具たちだと思われます。引越しされるという職人さんのお宅に伺って引き取ってきたものもあります。そういったものが段々と集積された結果が現状だといえます。この町家はスペースだけはあるので、倉庫のように使われているのですね。
経緯は詳しく聞いていませんが、まあおそらく、業界の景気の悪化とそれに伴う仕事量と職人さんの減少によって、徐々に道具が余っていったのでしょう。しかし、今のように倉庫化していて各部屋に物が散らばっている状態では、家の中の整理や補修などができません。一旦これらを町家の中から動かす必要があるのです。

ではどうするのか。僕に限っては、捨てるということはほぼ無いと思います。どこかで道具が処分されたという話を聞くたびに心を痛めていますからね(貧乏性なのですね)。多少無理をしても残しておけばいいのに、と思います。再び入手しようとすると苦労するでしょうし、保持しているということが価値になるときがいずれ来るのでは、と感じています。

幸い、この町家には離れがあるので、その中で一旦保管しておくことができます(全て入り切るか非常に不透明ですが)。離れも、母屋に負けず劣らずガタガタなので、こちらも手を入れる必要があります。この町家の改修はまずそこから始まるでしょう。