【特別編】京町家の工事写真展

【特別編】京町家の工事写真展

 

 

この夏、前々から進めていた京町家の工事が一段落しました。
(下記の記事でもご紹介しています。)

京町家と綴機
http://hattori-t.com/2019/09/14/kyoumachiyatotudzurebata/

ありがたいことに、工事中は建物内には自由に入ることができました。
大工さんや職人さんが作業されている様子を見ていると、京町家の工事に立ち会える機会など、一生に一度かもしれない、ということに気づき、できる限り、工事の様子を写真に収めました。
そこで、今回は特別編として、工事の様子を追ったそれらの写真を載せてみたいと思います。
なかなかおもしろい風景が写っているのでは、と思います。

 

工事開始。建物が囲いで覆われました。壁も当初は黄ばんだ色でした。

 

建具が取り外されていきます。

 

庇も瓦が外されていきます。

 

瓦の下には土が。

 

囲いと建物の狭間から。

 

建物前面の格子も外されていきます。

 

庇ごと解体されました。そして「仁丹」の看板。

 

積まれた古い瓦。

 

柱に打ちつけられていた釘です。機械で均一につくられたものではなく、手仕事によるものなので、いびつな形です。

 

外された古い格子です。

 

建物前面に何もなくなり、とても開放的になっています。囲いが無ければ丸見えですね…
仮の柱で天井を支えています。

 

木材を外した跡。連結部が複雑な形をしています。

 

床下の状態もあらわに。なんとブロックの上に乗っていた!

 

新しい建具のための木材。白く滑らかで美しい。

 

非常に繊細に加工されています。鎧板という部分のためのものです。

 

新しい格子の部材。

 

鉋(かんな)。大工さんの道具です。

 

材料の微調整をするための、町家奥のスペース。 この空間があるのも織屋建てだからこそ。

 

今回の工事では、外観と並行して上下水道管の取り換えも行いました。
その工事の様子。床を割って、土を掘って、管を入れ換えていきます。

 

玄関から建物奥まで、通り庭を掘り返して工事は進みます。

 

一旦埋まりました。
今後の工事で再び掘ることを見こして、仮の形で仕上げていただいています。

 

新しい出格子もできあがってきています。

 

格子がはめ込まれていきます。

 

鎧板もできあがっていきます。玄関の戸のすぐ隣です。

 

町家特有の茶色に塗られていきます。

 

新しい格子です。

 

美しく仕上がっていきます。

 

駐車場部分です。

 

このようになって…

 

こうなっていきます。
この3枚戸はユニークで、2枚の折れ戸と1枚の扉の組み合わせになっています。

 

完成に近づき、囲いもなくなりました。

 

玄関の最終仕上げの手前。ここから黒色に仕上げていただき、とても落ち着いた雰囲気になりました。

 

朝の光に照らされています。

 

こうして、完成の運びとなりました。

 

この家は、大正~昭和初期に建てられたとされています。
そういう古い家を部分的に解体したわけで、その様子を見ることができたのは、かなり貴重な機会だったと思います。

今回の改修は、外観のみが対象(それと上下水道管)で、内部はまだまだ手付かずとなっています。
さらなる改修が望まれますが、しかし、綺麗に直すことが目的ではありません。
この家を壊さないと決めたその日から、「残す」そして「つかう」ことが目的であり、そのための第一歩として、今回の改修を行ったのでした。
今後は、小規模な改修が多くなり、ペースも遅くなるかと思いますが、残し、そしてつかっていくために何をすればいいか、よく考えながら取り組んでいきたいと思います。