知ってるとできるは違う

知ってるとできるは違う

つくづく、頭と身体を駆使する必要があることだと思います。

といっても、何かのスポーツの話などではなく、綴を織る作業のことです。

爪掻本綴は、柄を織り出すときにジャカードの助けを借りずに、すべて人の手によって作業が進められます。
どこからどこまで糸を通して、どのように柄を形作っていくのか、
人の手…だけではなく、足も、当然、眼も。
身体や感覚をフルにつかわないと、織り上げられません。

最近、自分でも、長時間続けて集中して織る、ということをしました。
自分自身の勉強のために織り進めているものです。
普段は、他の仕事もあるのでなかなかじっくり織れないのですが、設定したゴールに向けてペースを上げるため、かなり久々にがっつりと織り進めたのでした。
すると、どうなったか。。。…非常に疲れました。くたくたです。

 

 

そして、疲れが残っています。自分がまだまだ未熟なため、要らないところに力が入っているということも確実にありますが、それを加味しても、この作業を1日ずっと続けているのだから、「やっぱ職人さんってすげえな」と感じます。

まあ、まだまだ鍛え方が足りないということですね。

綴を織る理屈は多少なりとも分かっているはずなので、綴の商品や作品を見て、それがどのように織られたか、ということを頭の中でトレースすることも、ある程度はできます。
(全然理解が追いつかない摩訶不思議なものも多々ありますが…)
しかし、知識がある、理屈が分かっている、ということと、それを実践できることの間には常に距離が存在する、ということを改めて実感しました。
何せ、全然思ったようには織れないのですね、これが。

自分は分かっている、と思うと何かと軽はずみになってしまいがちですが、その先の距離のことを頭に留めておかないといけないな、と少し気を引き締めたのでした。