葵と雷

葵と雷

 

葵の柄の帯を制作しています。
二葉葵の文様を図案にしたものです。葵の葉は、ハートの形をしていて可愛いですね。
そして、その上の四角い形の渦巻き、これは雷を表す文様です。

この柄、かなり久々の制作となります。
5年ほど前に初めてつくられましたが、雷の文様のバージョンは少量しか制作されず、その後は、雷の部分が源氏香になったり、家紋になったりと、さまざまな種類がつくられたのでした。

近年ではもっぱら源氏香を用いた図案で制作することが多かったのですが、この度、雷での制作となりました。残っていたただ1つの現品を見ていただき、ご注文をいただいたわけです。

 

 

図案と配色の糸を準備しています。
なにせ、色々な派生がある中の、長らくつかっていない図案と配色だったので、ちゃんと見つかるか一抹の不安がありましたが、きちんと残っていました。
図案の種類や地糸の違いなどによって、配色の糸は、同じように見えて微妙な色の差があったりするので、細心の注意をもって、間違いがないかを確認します。

そして、織り手さんへ。
今回、かなり時間に余裕がない中、引き受けて下さいました。いつも感謝です。

 

 

実はこの帯、過去の雑誌に載ったものでした。
『きものSalon 2016年春夏号』です。
2015年に行われた、上賀茂神社の式年遷宮とその奉納品を特集した記事で、服部綴工房でも上賀茂神社の象徴の「葵」、そして「雷」を用いた柄の帛紗を奉納し、それと同柄の帯を制作したのでした。
雷は、正式名称である「賀茂別雷神社」からです。

久しぶりに新しくできあがることになるこの葵と雷の帯。楽しみです。