本当にすごいものは

本当にすごいものは

 

自分の練習で織っていたものが、ようやく織り上がりました。
それをきちんと額装していただいたのが上の写真です。
もともとは絵画で、椿の花弁が散って落ちているさまを描いているものです。それを図案にして織り上げました。

できあがりまで、足かけ2年かかりました。

2年といっても、2年間みっちりと作業を続けていたわけではなく、週1回のペースで工房に通い、その中でも行けない日や短時間しかできないときがあったりと、実質の時間はもっと短いわけですが、それでも始めてから2年経ってやっと終わったわけで、完了したときは、やはり感慨深いものがありました。

2年の期間の中での作業の記憶というのは案外残っているもので、ひとしきり満足感に浸った後は、「ここはこうすべきだった。ああした方が良かった」という思いがだんだんと大きくなってきます。

ありがたいことに、「よくできている」と褒めてくださる方はいらっしゃいますし、自分でも、遠目から見るとなかなか綺麗にできているのでは、と思いますが、近づいてよく見てみると、粗がよく目に付いて、もう全然ダメだな、と感じます。

 

 

自分の乏しい経験の中でも「これは本当にすごいな」と感じる綴の織物を目にしたことは何度かあって、そういう逸品に共通することとして、「遠目から見るとすごいが、近くで目を凝らして見るとその何倍もすごい」ということがあります。
本当に、まじまじと見ていても、まるで隙が無く、完成度に圧倒されるのですね。
ああこれが、優れた技術と感性に裏打ちされた、本当にすごいものなのだな、と感じます。

それと比べると(比べることすらおこがましいですが)、自分の持っているものの稚拙さが浮き彫りになります。
僕自身は職人ではないので、織りを極めんとするものではないですが、織り方を学んでいる身としては、一度はきちんと満足できるものをつくってみたい、という思いはあります。