ちゃんと残っていた

ちゃんと残っていた

着物や帯の良いところを伝える文句の1つとして、
「子どもや孫、世代を超えてつかえるものです」
というものがあります。

実際に、そのようにして大事に受け継がれているものの話も聞きます。
しかし、今の時代、現実的にあまりそう多くあることではないよなあ、ということも頭の片隅に浮かぶというのが、正直なところです。

ですが、この度、冒頭のそれを身をもって体験することになりました。

 

 

上の写真が、僕が産まれて、お宮参りのときにつかわれた産着です。
35年前につくられたものですね。
宝尽くしの柄に、家紋も入っています。
家族写真もばっちり残っていました。当たり前ですが、みんな若くてびっくりです。

その後、弟が産まれたときにもつかわれて、それからは箪笥の中に眠っていました。
手入れされていたのかどうかは分かりませんが、約30年ぶりに陽の目を見ることとなったわけです。
襦袢や他のもの含めて、汚れなどもなく綺麗なままです。きちんと保存しておいてくれたことに感謝です。

そして来週、長い時を経て、再びこの産着がつかわれる日が来ます。
自分に着せられたものを、次は着せる立場になるのだなあ、と思うと、次の世代にちゃんとものが受け継がれるというのは、すごいことだと感じます。

 

 

改めて、ちゃんと残しておく、ということは大事だなと思いました。
昨今では、捨てること、あるいは、そもそも持たないことがもてはやされる流れだと感じますが、残っていないと続くものも途絶えてしまいます。
もちろん、要る・要らないの見極めは大事ですが…
ちゃんと長い目で見て、残すべきは残していかないといけないな、と思います。
この産着が、さらに次の世代へ続いていくことを願います。