良いということを伝える

良いということを伝える

 

何かしらの魅力を伝えたい場合、それを素直に表現すればそれだけで済む話なのかもしれないが、それがきちんと相手に伝わるかというと、そうとは限らない場合もある。
だから、すごく簡単なようでいて、とても難しいことなのかもしれない。

爪掻本綴の場合、良い点はいくつもあって、もちろんそれをちゃんと説明することもできるが、実感として、伝える機会をきちんと作って、丁寧に説明して、そうしてやっと少しは伝わったかな?というくらいのことが多い。
爪掻本綴よりもお値頃で手に取りやすいものは多くあるし、爪掻本綴よりも華やかで目を引くものも多くある。一見して分かりやすいものではない、ということを特に感じる。

爪掻本綴を実際に織っている動画を見てもらいながら説明することもある。
これはある意味分かりやすい。しかし、反応としては驚き、そして「すごい」というものが多い。
そして、必ずしも「すごい」と「良い」はイコールではない。

爪掻本綴の真骨頂は、生地の特性による身に付けたときの緩みにくさと締め心地、そして特徴的な織り方から生まれる制作面での自由さ、だと個人的には思っていて、そしてそれは、使ってみて、つくってみて、初めて実感できることでもある。ここにたどり着くまでは長いとは限らないが、決して短いとも言えない。

どうすれば自分が良いと思っているものを(同じレベルで)相手にも良いと思ってもらえるのか。
それは計算できるものではなく、そうなれば儲けものというくらいのことかもしれない。
しかし、その数を増やしていかねば継続は無い。

これはもはや、商品単体のアピールを繰り返しているだけでは不足で、その周りにある物事まで巻き込みながら伝えていくべきなのかもしれない。
さらに難しい話になっている気もするが、そういう時こそ変にこねくり回したりせず、素直に考えて表現することが必要なのかもしれない…と思いました。