組織の違いと見た目の違い

組織の違いと見た目の違い

 

新しくできあがった、七宝柄の帯です。角度を変えて撮っています。

この2枚の写真、帯のある場所は同じで、照明も同じ(自然光のみ)ですが、下の方が白が際立って見えるのがおもしろくて、並べてみました。糸も特殊なものは使っていません。

七宝の部分は、地糸と比べると浮き上がっているように織られていて、立体感がありますが、これは地糸よりも粗い組織で織られているからです。
これも同じ綴織です。

具体的に粗い組織とは、タテ糸・ヨコ糸ともに太い糸に「なるように」織っています。
通常ではタテ・ヨコともに1本ずつ糸のやり取りが行われるところを、タテ糸は2本ずつ、ヨコ糸は3本ずつ動かして織り込んでいきます。

この粗い組織のことを「20枚」と呼んでいます。
(一般的な呼称ではないかもしれませんが…)
地糸の方は「40枚」。この数字は何を表すのかというと、「筬(おさ…ヨコ糸を打ち込むための道具)」の1寸(約3cm)間にある羽の数です。
これはつまり、筬目を通っているタテ糸の本数が、3cm間に40本あるいは20本、ということなのですが…
…この先も話は尽きないので、これについてはこのあたりにしておいて……

要するに、地糸よりも倍ぐらいの太さで織り込んでいるので、立体的な織りになるということです。
それに加えて今回は配色も1つ挑戦していて、メリハリをあえて出さず全体的に白っぽくなるようにしていて、これによって、組織の違いで角度による見た目の変化が期待できるかと踏んでいたら、思ったよりも面白い結果になったのでした。

やはり、仮説を立ててそれを試す、新しいことに挑戦する、そういったものづくりは楽しいですし、そういう姿勢で続けていきたいですね。