「一点もの」をつくり続けていく

「一点もの」をつくり続けていく

 

うちのものづくりは、いわゆる「一点もの」を常につくり続けているのだ、と思っています。
注文品などの正真正銘の一点ものはもちろんのこと、それ以外の日頃制作しているものについても、同じものは基本的につくりません。

売れ線のものでもそのまま量産することはせず、新しく制作する際には、以前のものから柄や配色の一部を変えてつくるようにしています。
もちろんそのようなマイナーチェンジだけではなく、これまでやってこなかった柄や配色、新しいものを模索しながらものづくりを行っています。
そうすることで、お求めになった人にはそれが世に2つとないものになりますし、制作する側にとっても、ものづくりの楽しさを感じ続けることができます。

しかし、長引くコロナ禍で、「一点もの」を手に取ってもらう機会は減少し、それによって、ものづくりの楽しさを味わうハードルも上がっています。
商品を販売する機会は減りましたが、生産するペースは落とさない(=織り手さんの仕事を減らさない)ように努めているので、在庫がだんだんと増えてきます。
そうなると、既にあるものは基本的につくらないので、どんどん制作できるものの幅が狭まってきます。

もう今は、織り手さんに仕事を渡した直後から、次につくるもののことを考え始めますが、最近ではそのときのプレッシャーが大きくなっているのを感じます。
なるべく発想を柔軟にして、新しいアイデアを考えるように努力していますが、だんだんと難易度が上がってきています。
何も考えず、売れ線の良い商品を大量につくれたら楽だろうなあ、と考えることも正直あります(自分の首を絞めるのでやりませんが)。

「一点ものをつくる」という方向が変わることは今後もないと思いますが、まだしばらくは続くと思われるこの状況。何とかしないとなあ、と思っています。