ついに復活を果たす。

長らく新しい制作が止まっていた柄がありました。
濃い色からうすい色への変化が続いていくこちらですが、実は、普通の色のぼかし方とはちょっと違う。
これは、糸染めなどにいろいろな工夫があってのものなのですが、その準備をしてくださっていた職人さんが残念ながら引退されてしまいました。
きちんと引継ぎをすることもままならず、そこから新たな制作は行われないままでした。
やがて手元にある在庫も無くなり。
このまま何もしなければ、この柄は周りからもそして自分たちからでさえも忘れられてしまう。
もともと人気のあったシリーズ、それはあまりにも惜しい。
いつか復活させなければ、という思いを胸に秘めていました。
そこから地道に動き続けます。
他の職人さんから情報を集め、残糸の見本などから工程を推測して新たに考え直し。
そのやり方を身に付け、そしてテストを重ねて。
ようやくきちんと制作ができるところまで漕ぎつけました。
綴の織り方で、色のぼかしを上下の方向にずっと続けていくというのは、正攻法でやるとかなりの技術と時間が必要です。
それを織る前の工程でさまざま工夫を施すことで、技術や時間を浪費しない制作を実現させている。
これらは全て先人の努力の賜物。
そして今は、その工程を引き継いで自前でやるようになっている。
受け継ぐというのは大変なことではありますが、それを続けていく意義も価値も確かにあります。
これを起点に、また制作を再出発していきたいと思います。

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