服部綴工房について

 

京都のいわゆる『西陣』、その西のはずれ、
金閣寺や北野天満宮にほど近いところ、
そこに服部綴工房はあります。

1962年(昭和37年)の創業からずっと、
爪掻本綴の織物をつくり続けています。

 

 

爪掻本綴とは、
「人の爪を道具にして、織り進めていく織物」
というのが分かりやすいでしょうか。
でも、それだけではありません。

爪掻本綴は、
つくる人、そしてそれをつかう人、
それぞれの思いや感覚を自由に反映できる、
とても広がりのあるものです。

 

絵柄を考え、図案をつくり、配色して、
糸を染め、機の準備をし、
そして、織る。
とても手間がかかります。しかしそれ以上におもしろい。
さまざまな職人さんの力を借りながら、
同じものは量産せず、1つずつ。
古来の爪掻本綴の良さを守りながら、
時代に即したものづくりに努めています。

 

そして、綴というものに再び光を当て、
多くの人につかってもらいたい、と考えています。